黒鯛カップが始まって二日目。前日は外側での釣果が好調だったこともあり、この日は大潮ながらも外側手前に釣り座を構えることにした。
朝の気温は低く、澄んだ空気の中に少しだけ秋の気配を感じる。
大会期間中ということもあり、周囲の釣り人の視線にも自然と熱がこもる。
前日の流れを受けて、今日はどう出るか――期待と緊張の入り混じる朝だった。
釣行データ
ターゲット魚種 | クロダイ |
釣行時間 | 7:00〜 18:00 |
天候 | 晴れのち曇り / 風向:北 / 風速:2m |
潮汐 | 大潮 |
釣り座 | 外側手前 |
釣り方 | フカセカゴ釣り |
タックルと仕掛け
ロッド | 24銀狼 1-53・K |
リール | DAIWA 23シグナス2500XH |
道糸 | 1.75号 |
ハリス | 1.5号 |
差し餌 | オキアミ |
集魚剤 | オキアミ+ナンバー湾チヌ |
釣果の詳細
7時ちょうどに実釣スタート。潮は速いものの、まずは状況を探るように数投。すると7時半ごろ、3投目でまさかの展開。
よそ見をしていた隙に、穂先がグッと曲がり込んだ。慌てて竿を手持ちに切り替えて合わせると、手元に伝わるのは黒鯛特有の重量感。
引きは強いがドラグが出るほどではない。慎重にやり取りし、浮いてきたのは35㎝ほどの綺麗な回遊の黒鯛。さっそく管理棟に持ち込むが、検量の結果は33㎝で惜しくもエントリーならず。

気を取り直して再開。1時間後、手持ちで構え誘いを入れると小さなアタリ。じっくり送り込んでから合わせるとヒット!しかし途中で痛恨の針外れ。ドラグを緩めたのが裏目に出たようだ。
さらにその1時間後にも再びヒットするが、まさかの連続バラシ。二度続けての失敗に不穏な空気が漂う。
10時を過ぎると潮の流れが早まり、棚が取りづらい状況に。正午前、激流の中で手持ちのまま待っていると小さなアタリ。少し送り込むと穂先がグイッと引っ張られた。慎重に合わせ、今度は丁寧にやり取り。
上がってきたのは朝と同サイズ、33㎝の回遊型黒鯛。エントリーはならなかったものの、3度目の正直でようやくキャッチできてほっと一息つく。

昼過ぎ、再開するも潮の流れはますます速くなり、釣りづらい状況に拍車がかかる。ボラのカゴアタリは相変わらず激しく、コマセの消費が止まらない。底にコマセが溜まらず、リズムを作るのも難しい。
16時ごろ、潮止まりで待望の夕まずめ。手持ちで構えていると突然竿がひったくられるような強烈なアタリ!すかさず合わせるが、決まらず…。
その10分後、置き竿にしていた竿がいつの間にか横に走っている。慌てて手に取ってやり取りに入るも、これもまさかの針ハズレ。三度目のバラシに呆然としながら針先を確認すると、やや滑り気味。すぐに交換する。
そしてその10分後――再び手持ちで構えると、またもや強烈なアタリ!今度は焦らずじっくり送り込み、竿が海面から垂直に立った瞬間、渾身の合わせ。決まった!重量感が竿全体に伝わり、ドラグがジリジリと鳴る。
今までの魚とは明らかに違う引き。右へ左へ走る黒鯛をレバーブレーキでいなしながら、慎重に浮かせる。姿を見せたのは見事な42㎝の黒鯛。
ついにエントリーサイズをキャッチ!管理棟に持ち込んで正式登録を済ませる。

その後、潮が再び動き出し、黒鯛の反応は遠のく。ボラのカゴアタリばかりが続き、夕暮れの空の下、竿先は静かなまま。結局この日は3枚の黒鯛を釣り上げるも、バラシが3度と課題の残る釣行となった。