冬の海は厳しい――寒さだけでなく、魚の活性が下がることで釣果が落ち込みがちです。それでも、そんな厳しい状況だからこそ一匹の価値が増し、釣り人の心を熱くするものです。この日も、風を避けて外側中央に釣り座を構え、目標は「正月用の黒鯛」を手にすること。最近の傾向を分析し、ケーソン上のポイントを狙う戦略で挑みました。釣果が得られにくい冬場だからこそ、釣り人としての腕が試される1日が幕を開けます。
釣行データ
ターゲット魚種 | クロダイ |
釣行時間 | 7:30 〜 17:30 |
天候 | 晴れ / 風向:西北西 / 風速:3〜9m |
潮汐 | 中潮 |
釣り座 | 外側中央 |
釣り方 | フカセカゴ釣り |
タックルと仕掛け
ロッド | 24銀狼 1-53・K |
リール | DAIWA 21カルディア LT-C2500XH |
道糸 | 1.5号 |
ハリス | 1号 |
差し餌 | オキアミ |
集魚剤 | オキアミ+ナンバー湾チヌ2+粗挽きサナギ粉 |
釣果の詳細
冬らしい渋い状況の中、この日も風を避けて外側中央に釣り座を構えました。最近の傾向からケーソン上での釣果が多いことを踏まえ、竿がケーソンの真上に来るようセッティングしてスタート。朝の冷え込みが厳しい中、期待を胸に仕掛けを投入しました。
しかし、冬の海の厳しさが牙をむき、開始直後から全く反応がありません。刺し餌のオキアミやコーンがたまに取られることはあったものの、アタリに繋がる気配はゼロ。餌が取られるということは黒鯛がいる証拠ですが、いくら手持ちに切り替えても、竿を立てて集中しても不思議とアタリが出ない状況が続きました。
昼を過ぎても同様に沈黙が続き、時間だけが過ぎていきます。このまま釣果なしで終わるのではないかと不安になりつつ、仕掛けを変えたりタナを調整したりと工夫を重ねましたが、状況は好転しません。それでも「夕まずめに一発勝負!」という気持ちで釣りを続け、辛抱強く待ちました。
そして、ようやくその瞬間が訪れます。16:30頃、辺りが薄暗くなり始めた頃に竿先に変化が。小さなアタリがポツポツと出始めましたが、すぐには竿を持って行ってくれません。魚が餌を口に入れて吐き出す動きを繰り返しているような感触が続き、ここが我慢のしどころ。約20秒間じっくりと待ち、ついに竿が大きくぶん曲がる本命のアタリが!
すぐに手持ちに切り替え、慎重にやり取りを開始。ハリスは1号と細いため、焦らずゆっくりと引きをいなします。正月用の刺身に最適な魚を釣り上げたいという気持ちで、慎重かつ丁寧に対応。長い格闘の末、無事にタモ入れに成功しました。釣り上げたのは38cmの綺麗な回遊魚体の黒鯛。銀色に輝くその魚体を見て、努力が報われた瞬間でした。
その後、再び仕掛けを投入してアタリを待ちましたが、周囲はすっかり真っ暗になり、追加の反応はゼロ。この1枚を最後に納竿としました。
まとめ
結果として、この日の釣果は1匹、アタリも1回のみという非常に厳しい状況でしたが、貴重なチャンスをものにできたことが何よりの収穫。冬らしい渋い釣りでしたが、目標の正月用刺身を確保でき、満足感のある1日となりました。厳しい中での1匹は格別な喜びを与えてくれるものです。次回も、この経験を活かして挑戦していきたいと思います!